2005年08月24日

紫水晶 第二章_変貌4

■前回のあらすじ  読み直して見る?


 どうして、悪い事はこうも次から次へと重なるのか。

 私はそういう運命にあるのか。

 忘れはしない。銀行強盗に人質に取られた事。

 喉に触れる刃物の冷たさ。犯人の息遣い。

 

 もう、誰とも拘わりたくはない。
 
 それ以来、私はずっと独りを望んで生きてきた。



私は、もうずいぶん前から一人でいる。

学校でもクラスにいない時はたいてい、 今はもう使われていない生徒会室に入り込んでいる。

この学校の生徒会は何かと熱心で、その活躍ぶりは皆から人気がある。

先生方も彼らの積極的な行いに納得し、期待を寄せている。

そのため、生徒会室は新しく場所を移し、ここよりも更に大きくなっていた。

そんな生徒会の生徒会長と副会長のコンビは、かなり有名らしい。

私も彼らを見た事があるが、それも分かる気がする。

俗に言う、美少年ってやつだ。

しかも、学力は常にトップ、更に運動神経が抜群で、

誰からも好かれる性格の良さ。

三拍子揃った彼らが憧れの的になるのは当然の事だろう。


(・・・馬鹿馬鹿しい。)


私はそこで一旦考えるのを止め、そう呟いた。

本当に、馬鹿馬鹿しいと思っているわけでは決してなかった。

ただ、自分と彼らのその差がむなしく感じられた。

そうとでも呟やいていないと、前に進めなくなるような、

今みたいに強くいられないようなそんな気がした。

そこまで考えて私は、ふっと息をはいて力なく笑った。


 (今もそんな強くない、か・・・。)










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posted by 霧沢美咲 at 17:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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