2005年11月20日

Spirit☆Form 迷いの森3


   彷徨い続けることしばし。沙希は疲れ切っていた。

   だけど・・・このまま諦める事なんて出来ない

   瞳に強い意志を浮かべ、沙希は立ち上がった。

    



「疲れた…。ちょっと休もう…。」


ゴロンと横になり、沙希は空を見上げた。

最初の頃は木々の間から差し込む日差しと共に顔を覗かせていた空も、

今ではもう見えなくなってしまった。

大きく歪(いびつ)に伸びた木々が覆い隠してしまっているのだ。


「……。」


沙希は横になったままの状態で、しばらく頭上の木々を見つめていた。

その瞳に強い光が宿り始める。


勢い良く反動をつけて起き上がった沙希は、すぐ近くの木に足をかけた。


(この木に登って方向をつかめば森を抜けられる…!!)


大きく伸びたこの木を昇りきる事が出来たなら、

そこから道を簡単に見出せるはずだ。

沙希の心に希望の光が芽生え、疲れた身体を励ます。

だが、希望の光であると同時にそれにはかなりの危険を伴う事になる。

この高さから落下しようものなら、怪我をする程度ではすまないだろう。

沙希はキュッと唇を噛み締め、恐怖を振り切るように頭を振った。


(このままじゃ森を抜けられる可能性だって低いんだ。

 だったら多少の危険に怯じ気づいてないで、

 希望があるならそれにかけてみた方が良いに決まってる!!

 このまま死んでたまるか。そうさ、諦めるなんて出来ない。)



それは決死の賭けだった。

さぁ行くぞと意を決して、沙希は地面を蹴った。




とその時、間の伸びた少女の声が聞こえてきた。


「こんにちはぁ♪」

「!?」


突然の乱入に、沙希は驚いて

勢いよく地面を蹴って踏み出した足を踏み外してしまった。

ズルズルと木からずり落ちるのに呼応するかのごとく、

膨れ上がった熱き思いが、音を立てて萎えてしまった。

折角の人の意気込みを台無しにした張本人に、沙希は半目を向けた。


少女は、そんな彼の様子を気にする様子もなく、

にこにこと笑みを浮かべていた。

小柄でほっそりとした少女だった。

身体の前で両手を組んでいる指先なんて、

触れたら折れてしまいそうなくらい細い。

白く澄んだその肌がより一層、少女に華奢な印象を与えていた。

ウエーブがかった金髪が、風を受けて宙を軽やかに舞っている。

白のワンピースを身に纏い、

全体的に少女は白の印象が強いからだろうか。

少女の辺りだけ、淡い光を纏って輝いているようにも見えた。





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posted by 霧沢美咲 at 11:28| Comment(2) | TrackBack(0) | ファンタジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちわー
読むの遅れました・・・・くぅ(悔
っていうか。少女誰?!イイなァ、白いワンピースの似合う少女。食べちゃいたい感じですかね?(食うな
私のキャラにはいませんねー食べちゃいたい感じの子。っていうか。主人公(鈴音)の満面の笑み描いたこと無いです・・・・(汗

それはおいといて。
続きが気になりますっ!!は、早く続きをっ!!
でわでわー(何だったんだ。
Posted by 紗椰 at 2005年11月22日 17:11
食べないで下さい^^;
あー、あと、この少女の正体もずーっと後になってからしか分かりません^^;

鈴音ちゃん、自称美少女って言ってるからには
満面の笑みは可愛いでしょうね〜♪
見てみたいな。

続きは・・・ストックがもうそろそろつきそうなので
困ってますぅ〜〜。
Posted by 美咲〜 紗椰さんへ at 2005年11月22日 20:30
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