2005年11月28日

Spirit☆Form 迷いの森4


    沙希の目の前に表れた謎の少女

    彼女は一体何者なのか。

    沙希のとまどいをよそに少女は好き勝手に話し始める。

    何てマイペースな少女であることか・・・。 


そう、沙希が状況を忘れて見入っていると、

緋色の大きな目が沙希を覗き込んできた。


「お兄さん、こんなところで一人で木登り?」

「…いや。」

「あ、じゃあ二人で木登りね!!上に誰かいるんでしょう!?」


少女はポンと手を叩いて目を輝かせる。

どこかクイズ当てを装って楽しんでいるようだった。

少女は木を見上げて上にいる誰かを探し始めた。

その表情はいたって真剣で、

自分の出した答えを信じきっている風である。


「……。」


どうしたものかと呆れ、黙りこくってしまった沙希の態度に、

少女はやっとそうでないらしい事に気づいたらしい。

初めに出会った時の事といい、とことんマイペースな少女である。


「違うの??じゃあ…うーん、うーん…っと。」


今度は悩みだした少女に、沙希は小さくため息をついた。

あまり付き合わない方が良いかもしれない。

そうして沙希は少女に背を向ける。

と、その背中越しに少女が「あっ!」大声を上げる。


今度は何だ!?とばかりに振り向くと、

少女は今度こそ間違いなしというように、

自信満々の表情で沙希の顔を覗き込んできた。


「お兄さん、もしかしなくても…迷子、だったりする
でしょう?」


ドキッと心臓が脈打つのが分かった。

次いで恥ずかしさから顔が真っ赤になってしまう。

さっきまでは、訳が分からなくて混乱していたから

気にもしていなかったけれど。

こうもはっきり少女に「迷子」と言われてしまうと物凄く恥ずかしいぞ…。

一人うろたえる沙希を、少女は不思議そうに眺めている。


「あれぇ?違った?」

「…いや、実は…そうなんだ…。」


恥ずかしいけど、実際そうなのだから仕方がない。

それに今は変なプライドより情報が必要だ。

少女はおそらくこの近くに住んでいるだろうから、

森の抜け方も知っているはずだ。

そう考えて、沙希はしぶしぶと少女に肯定を示した。


「当たった!当たった!」


少女は特にからかう訳でもなく、ただ当たった事に喜んでいた。

そしてひとしきり喜んだ後、沙希に優しげな瞳を向ける。





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posted by 霧沢美咲 at 11:32| Comment(4) | TrackBack(0) | ファンタジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ヤッパリ、美咲さんのブログはちがうね。小説家
になれば!私も森の中で迷子になった経験ありますよ。すごーく不安になって、でも、あちこち
彷徨っているうち、人里が見えてきてホッとした
事、思い出します。今でも家の近くに森が、あるけど、一人では、絶対はいらないようにしています。富士山の樹海など怖いでしょうね。
Posted by 田村純一 at 2005年11月30日 11:41
まさか、私が小説家になれるほど世の中は甘くはないって事は自覚してるつもりです。
それに気軽な感じで小説を書いていたいし、この状態をキープしたいですね。

富士山の樹海は怖そうですねー!!生死の世界を彷徨う感じがします・・・。
Posted by 美咲〜田村純一さんへ at 2005年11月30日 18:19
うに〜。こんばんわ。
そですよ、美咲さんは小説家になるべきですよ!!本だしたら私買うし!マヂで!
そいえばコバルトのロマン大賞は大賞に選ばれれば本出してもらえるそうですよー

沙希君迷子ですかー。大変だねぇ
私は山育ちなのでそんなことは無いのですよ(黙れ
でも流石に富士山の樹海は怖いですよ・・・?(当たり前だ
でわー
Posted by 紗椰 at 2005年11月30日 21:28
沙希君迷子ですよー、大変ですよー><
おおっ!紗椰さんは山育ちなんですか!?
それは心強い!沙希君を助けてあげて下さいっ☆
富士山の樹海は半端なく怖いでしょうね・・・。
Posted by 美咲〜紗椰さんへ at 2005年12月01日 19:01
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